2020年3月29日日曜日
ノーベル医学生理学賞受賞者の「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」
ノーベル医学生理学賞受賞者で京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥さんが、日本国民に向けて、新コロナウイスル情報発信をWEBサイトで開始された。なぜ、このWEBサイトを開設したか、山中伸弥さんは[プロフィール]欄で次のように語っている。
『幹細胞の研究者です。感染症や公衆衛生の専門家ではありません。しかし、国難である新型コロナウイルスに対し医学研究者として何かできないかと考え、情報発信を始めることにしました。自分でホームページを作るのは15年ぶりですが、頑張って最新情報を発信していきたいと思います。』
2003年3月20日、「大量破壊兵器を保有している」としてイラクの首都バグダッドへ向けてアメリカ軍によるミサイル発射の総攻撃の映像をまるでゲームの世界を見るように傍観していた多くの日本国民。しかし、今度ばかりは他人事では済まされないと思うの吾輩だけではないだろう。
中国やイタリア、スペイン、イラン、そしてアメリカなどの惨状を伝えるニュース画像は、映画ではなく、日本で明日起きてもおかしくない現実であり、まさに現実の危機に私たちは遭遇している。
自己責任だから、何をしてもいいだろうと考える人がいるとしたら、愚かなことだ。
自己責任で自らがウイルス感染するだけだと考える人がいるとしたら、愚かなことだ。
自ら感染したことに気付かず、身勝手に行動することで、新型コロナウイルスが人の命を奪う手助けをしていることも気付かない人がいるとしたら、愚かなことだ。
私たち一人一人が何ができるか。この危機において、私たちは賢者であるか、それとも愚者であるか。自らに問はねばならない。
山中伸弥教授が研究所員に朝礼で語ったという言葉が印象的だ。『桜は来年も帰ってきます。人の命は帰ってきません。(中略)…皆さんにお願いがあります。今年のお花見は、人混みは避け、近くで咲いている桜の周りを散歩するだけにしてください。……多くの人が集まり、座り込んで宴会するのは、たとえ野外であっても飛沫感染や接触感染のリスクが高まります。……新型コロナウイルスはすぐそこにいるかもしれません。感染すると、自分は症状がでなくても、周囲に広がって、リスクの高い方には生命の脅威となります。
……新型コロナウイルスはすぐそこにいるかもしれないと自覚することが大切です。桜は来年も必ず帰ってきます。もし人の命が奪われたら、二度と帰ってきません。』
ご覧いただきたい「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」は、このページです。
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