2020年7月2日木曜日

尾道の日常遺産・土堂小学校校舎解体の危惧


広島大学大学院工学研究院院工学研究科 助教 水田 丞の論文「尾道市立久保小学校・土堂小学校校舎について」(2020年3月5日)によると、「尾道市立久保小学校、土堂小学校の校舎は尾道の歴史文化を示す遺産、戦前の鉄筋コンクリート造小学校校舎の好例、そして地方都市の近代建築として、価値の高い建物といえる。」また「尾道市の中心部にあって現役の久保小学校、土堂小学校の校舎は全国的にみても貴重な存在である。」と指摘する。
尾道市は久保小学校と土堂小学校など三校を老朽化と土砂災害の危険性という理由から、この二つの建築物が解体される可能性が現実味を帯びている。しかし、老朽化と危険性という二つの理由は解決される問題であることがわかっているという。そして全国的には、廃校となった戦前の鉄筋コンクリート造校舎を別の用途に転用し、地域活性の起爆剤や文化発信の中心として再生した事例も多い。京都市国際マンガミュージアムは昭和4年(1929)に建築された旧龍池小学校校舎を再生した建物であり、京都芸術センターは、旧明倫小学校校舎(昭和6年建築)を再生したもの。神戸市にある北野工房のまちは、旧北野小学校校舎(昭和6年建築)を再生したものである。歴史都市・尾道の歴史遺産がまた消えていくのだろうか。
土堂小学校に関する水田 丞助教の一部の論文は、このページに載せてありますゾ

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